2007年10月27日

「缶詰男」


僕の股間には傷がある

陰茎を囲むように
丸い傷がある

何回かテレビやライブやカレンダーなどで僕のチンチンを目にしたことある人は
あの丸い形の傷が気になったはずだ。


だから今日はあの傷の出来た理由(わけ)を話します。



あれは僕が18歳くらいの頃。

近所のアパートに「佐田さん」という男性が住んでいた。


佐田さんは、うちの近くの美大に通う大学生だった。
浪人をしていたのか、なんだかはわからないが
年はすでに30歳だった。
顔はわりと若い感じだったが、髪は相当薄くなっていて
僕の好きな
「DEVIN TOWNSEND」って言うミュージシャンによく似た顔をしていたんだ。

※ちなみにDEVIN TOWNSEND はこんな顔→写真


僕が佐田さんと出会ったのは真夜中の公園。


なんだか気持ちがモヤモヤしていて寝れない夜
僕が一人CDウォークマンを聞きながら近所の公園を散歩している時に出会った。


「へー うしろ指さされ組なんて聴いてるんだ〜」

突然 気味の悪い禿げた男が暗闇から話しかけてきた。


「え?」

僕はウォークマンの音量がでかすぎて
音漏れしていたのかと思って
慌ててイヤホンを外してみたが
まったく音漏れなどはしてなかった


「え?音漏れしてました?」

一応 僕はその男にそう尋ねた。


「いや。音もれは全然してないよ。でも俺も好きなんだよね」


禿げたその不思議な男は意味不明にそう答えた。


僕はその男がなぜウォークマンの中身を知っていたのかは
さほど気にならなかった

たしかに気味は悪かったが
その男と深夜の公園のベンチで
僕は一時間ほど「うしろゆびさされ組」の話をした。


「おにゃん子クラブとかアイドルとか好きだったわけじゃないんですよ。
むしろぶん殴りたいですけどねー。
ただ、子供の頃テレビでやっていた
ハイスクール奇面組ってアニメのオープニングとかエンディングの曲の
なんか甘酸っぱいショボいメロディーが胸キュンなんですよー」

僕は気がつけば その男とそんな話で盛り上がっていた。

これが佐田さんとの出会いだ。


意気投合した僕らは
コンビニでカップ焼きそばとコーラとお菓子を買って
佐田さんが住んでるアパートに向かった。


佐田さんの部屋は美大生らしく
芸術的な絵の作品がたくさん部屋に飾られていた。

ペヤングを食べたり
佐田さんの描いた作品集を見せてもらったり
CDを聴いたりして僕らは過ごした。


僕は佐田さんの部屋の中に
気になるものを発見した




缶詰だ


それも大量の。


シーチキンとかのひらべったい缶詰ではなく
ドッグフードの缶詰みたいな
縦長のタイプだ。

パッケージには何もかかれてない。


「佐田さん これなんですか?」


「ああ。それね。やってみる?」



そういうと、佐田さんは缶詰をひとつとって

テレビをつけた。


「んーーまだ朝のニュースは始まってないか・・

生放送の番組がやってるといいんだけどね」


佐田さんはリモコンでテレビのチャンネルを変えた。


どの放送局も海外の通販番組やミュージッククリップの天気予報番組や
自然環境映像みたいな番組ばかりで
生放送の番組などやっていなかった。


時計を見ると4時48分だった。


「へ?その缶詰とテレビの生放送ってなんか関係あるんすか??」


「まあまあ、そのうち朝のニュースはじまるから見せてあげるよ」


「は、はぁ??」


僕はまったく意味がわからなかったが とりあえず朝のニュース番組が
始まるのを待つ事にした。


5時になったら どこかの放送局で生放送の朝のニュース番組が始まった。


「んーー。イマイチだな」


佐田さんは局アナの顔をみるなりそう呟いて
ちがうチャンネルに変えた。


他の局でも同じように朝のニュースが始まっていた。


「お!これに決めた!」


佐田さんは若くて可愛い局アナを見つけてそう言うと
缶詰のふたをパキっとこじ開けた。


「ほら!」


佐田さんは缶詰の中身を僕に見せてくれた。



「ええ!!!??」




缶詰の中に
グロイ 貝のような肌色の肉の塊が見えた。


よーくみるとそれは なんと女性器の形をしていた。


「げげ!!これまさかオナホールっすか!!?」


「オナホールではないよ。本物だよ。ま、見てみ」



佐田さんは そういうと自分の指を

その缶詰の女性器の中に突っ込んだ。



「あー こいつ案外遊んでやがるなー。ユルユルだぜ」



「は?なに言ってるんすか佐田さん?」


「ほれほれほれほれ」


佐田さんは 人差し指と中指と薬指 合計3本を
その缶詰の中に入れた

10秒ほど 佐田さんは缶詰の中をこねくり回すと

缶詰の中からとクチュクチュと嫌らしい音が聞こえてきた。


「おーおー粘るねーー えっへっへへ」


佐田さんはテレビを見つめながら

より激しく3本の指を動かした





その時だ




「あ・・あふぅ・・んん!!!!」


テレビの前の局アナが突然嫌らしい声を上げたのだ!!!



「えっ!!??」


「ほぉら 我慢できずに 声だーした♪」
佐田さんは うれしそうにまだ指を動かしている


手の動きがどんどん早くなっていく



テレビの中の局アナはテレビ局の屋上で大きい温度計をもって
東京の今日の最高気温を言う予定だったが

「あ・・!!あふ!!ああぁん!!」

とてつもない大声を上げてしまっている。



スタジオの司会者が心配そうに「どうしました?○○アナ??」
といった その時


ぴしゃあっ!!!


缶詰から水のようなものが噴出した。


と 同時に屋上の女子アナの映像が
突如スタジオのカメラに切り替えられた。


「いっちょうあがり!!」


佐田さんは缶詰から指を抜くと

びしょびしょの手を、食い終わったぺヤングの空容器の上でチャッチャッと振った。



「ま、こーゆうことだ」


佐田さんは それだけ言うと
濡れた缶詰をゴミ箱に投げ捨て
立ち上がり

「さーて寝るか。おまえも適当に寝ていっていいよ、コタツ使っていいから」

と自分のベッドの上で横になった。




テレビの中の女性の股間と
缶詰の中身が繋がっているということなのか??




僕は、とりあえず 捨てられた缶詰の中身を
もう一回覗いて見た


中はもうからっぽだった。




テレビでは何事もなかったかのように
他のニュースが流れていた。


佐田さんは寝た。
僕も頭の中が真っ白になり
佐田さんの部屋のコタツで寝ることにした

部屋には先ほどの缶詰から噴出した
女子アナのいやらしい「潮」の匂いが充満していた

その匂いと
先ほどの生中継の女子アナのあえぎ声を思い出し
僕の股間はとても硬くなっていた

コタツの布団でそれを隠し 僕は佐田さんの部屋で寝た。









目が覚めると
真っ暗だった。

外も真っ暗だ。

どうやら夜まで寝てしまったみたいだ。

テレビをつけてみた



ダウンタウンが出ていた。




HEY!HEY!HEY!のスペシャル生ライブがやっている。



ん?生放送・・・・。



僕は 朝の出来事を思い出した。


佐田さんはまだベッドで寝ているようだ



試してみたい!!!



僕はこっそり缶詰の山から 一缶だけもらうことにした。


手に取り テレビを見つめる

男性歌手が歌っている。

「はやく 女を映せや!!!」

つい、そんな独り言を僕はもらしてしまった。

「PUFFYでもいいし!安室でもいいぞ!!」

僕は缶詰のふたに指をかけて
いつでもふたを開けれる状態で
HEY!HEY!HEY!の生放送を食い入るように見つめた。


『次のスペシャルゲストはこの人です』
浜ちゃんがそう紹介すると


巨大なスクリーンに金髪の女性が映った




「なんとニューヨークのマライアキャリーさんと中継が繋がっています!」




え!?外人!!
マライアキャリーーww





うむ!!それはそれで興味ある!!!!!www




僕は缶詰を開けた。



缶詰の中は・・・





ある!!!




確かにあれがある!!!



今朝見た 黒い陰毛に覆われた女子アナのアレとは
まったくちがうマライアキャリーの「アレ」があった


真っ白い肌に 茶色に近い金髪のアンダーヘア



僕は恐る恐る
テレビ画面を見ながら
缶詰に指を入れた。


「・・・OH!」


マライアは会話の途中に突然小さく驚いた声を上げた


それに対して ダウンタウンが突っ込みをいれている。


僕はとりあえずもっと缶詰の奥のほうまで
指を入れてかき回してみた


しかしマライアは特に顔色を変えず
インタビューを受けている


あれ?感じてない・・??



僕はやけくそになって
缶詰に自分の顔を近づけ
舌でなめまわしてみた。



「・・・WAO!」


あ、マライアが反応した!!



僕の興奮は頂点に来ていた。


その時・・!!


「おい。指までにしておけ。」



ベッドから佐田さんの声が聞こえた。




「も、もう 無理っす!!!!」


僕はズボンのチャックをおろし


缶詰に挿入した。




ぬ・・ぬぷぷぷぷ



こ、これが外人のあそこか!!!



パンパンパンパンパン!!



僕は缶詰に向かって何度も腰を振った。



しかし、テレビのマライアは
顔の表情を変えることなく
マイクを握りニューヨークの街中でクリスマスソングを披露しだした。



「え??こ、このやろう!!その状態で平気で歌えるってか!なめやがって!!上等じゃねーか!!」


僕は 缶詰に向かって しつこいほどに
腰を振った!


おらおら!!

うりゃうりゃ!!!



パコパコパコパコ!!!
パコパコパコパコ!!!
パコパコパコパコ!!!


がっしゃーーん!!!

「おい!!!いい加減にしないか!!!」

佐田さんがベッドから起き上がり僕を突き飛ばし

缶詰を奪った。


「目を覚ませ!!!」

佐田さんが部屋の電気をつけると


僕の両手は血で染まっていた。



血は僕の股間からでていた。



缶詰の蓋の切り口が原因だ。




缶の尖った 蓋の切り口の存在を忘れていた
無我夢中で缶詰に向かって
腰を振っていたのだ。


ぼくの股間に丸い缶詰の形をした
傷が出来ていて そこから血が滴れ落ちている。


「だから指だけにしておけって 言っただろう!」


「・・だって だってマライアのやつ!!全然感じないから!!!」


「バカやろう!おまえごときのジャパニーズスモールチンポで外人女を満足させられるわけないだろうが!」


「あ・・そっか!えへへ」










これが 僕の股間の傷が出来た理由(わけ)だ。


佐田さんには
おまえには二度と缶詰は使わせん と言われ

あの日以来 僕が佐田さんの部屋に招待されることはなかった・・・








そんな佐田さんと先日

5年ぶりくらいに近所の健康ランドでばったり再会した。



僕らは温泉につかり
あの頃の話をした。



どうやら あの缶詰はもう全部捨てたそうだ。



そう悲しそうに言った佐田さんの股間には







僕と同じ丸い傷跡が残っていたんだ。






(おわり)

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