【ナヲ本人によるコメント】



9月初め。あたしの中に新しい命がやってきたことが分かりました。

ずっと母親に憧れていたあたしにとっても、
子供が大好きな旦那にとっても待ちに待った待望の赤ちゃんでした。


しかし、手放しで喜べなかったのはあたしがこの子の母親であると同時に
マキシマム ザ ホルモンのドラマーであるということ。


今までバンドをやってきた中で、女性だからという理由で不服に思ったことも不等に扱われたこともなかったので、
男の人ならバンドやりながらでも出産を待てるのに…
また逆に、普通の妊婦さんならもっと穏やかに過ごせるのに…
と色んな葛藤があり、初めて男女の差に苦しみ、悔しい思いをしました。


次の音源の作曲期間ということで元々本数は絞らせてもらっていたものの、
LIVEは11月の地獄絵図と来年2月のオーストラリアのフェスまで入っていました。

ただでさえ出産前後はどう考えてもLIVEは出来ないし、
亮のインフルエンザでいろんな人に迷惑をかけた後だったので、
旦那ともメンバー、スタッフとも相談してその時点で決まっているLIVEはキャンセルせずやりきることに決めました。

もちろん最悪の事態も覚悟して。


産婦人科の先生にも相談し、LIVEが終わる度に診察を受けました。

その度にあたしにしっかりとしがみついて
無事に成長してくれている赤ちゃんを見ると安心し涙が出ました。

悪阻もほとんどなく、本当に生まれる前から親孝行な赤ちゃんだと思います。


学園祭も無事終わり、
あとは地獄絵図が無事に終われば安定期に入ってひとまず安心だね、
と話していました。


秋葉原での地獄絵図。
過酷な暑さの中、1日2回のLIVEが終わり、さすがに疲れきって帰ってきた夜中に
出血と下腹部の痛みがあり、救急車で病院に搬送されました。

それまで普通に生活し、LIVEもやってきたあたしは救急車まで歩いて行こうとしましたが、
救急隊の方に「動かないでください!」と言われ、心拍数と酸素供給率を計る機械を取り付けられ、
担架で家から救急車に運ばれながら、やっと事の重大さに気付きました。

それから病院に着くまでは本当に生きた心地がしませんでした。

病院に着いて、赤ちゃんが動いてるのを見た時は涙が止まりませんでした。

先生から切迫流産ですのでしばらくは絶対安静です!と言われ薬を処方されました。

今までなんとか頑張ってくれたけど、
出血は赤ちゃんからの「もう無理だよ、助けて!」という合図だったのかも知れません。

今は自宅のベッドでご飯とトイレとお風呂以外は完全寝たきりで大人しくしています。
まだまだ赤ちゃんは油断出来ない状況ですが、
今まで何本ものLIVEを乗り越えてきた生命力を信じたいと思います。


残り地獄絵図2回と来年2月のオーストラリアを残して、
しかも地獄絵図は1度延期してもらっている中で大変心苦しいですが、
これから生まれてくる命を最優先に考え、この様な発表とさせていただきました。

しばらくLIVEは出来ませんが、その間は作曲期間として次の音源の制作に励みたいと思います。

色々とご迷惑、ご心配をおかけしてしまい申し訳ありませんが、
無事に出産して体力が回復した後は、しっかり復帰するつもりですのでどうか新しい命と新しい音源を楽しみに待っていただければと思います!



ドラムと姉と女声と母
ナヲ


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